「歴史群像」のような長く刊行されている人気雑誌は、なかなか手にはいにくい貴重な雑誌です。
特に年代の古い号は現在は持っている方も少なく、高値で取引される傾向があります。
当店では1冊1冊、現在の取引価格を基に査定させていただきます。
「歴史群像」とは、1992年に学習研究社(現・学研ホールディングス)から創刊された、主に日本の歴史、軍事に関する専門雑誌です。現在は隔月刊発行されていますが、1997年4月から2000年12月までは編集方針の変更によって季刊となっていました。
「歴史群像」は毎号グラフ、写真やCGなどを多用して過去の歴史的な人物や戦争について具体的に検証して紹介する記事が特色の雑誌です。取り上げるテーマは、太平洋戦争と欧州戦史を中心とする第二次世界大戦や日本の戦国時代に関する特集記事が人気で、毎号10本程度の記事のうちには古代欧州から、その時々の時事に関係した現代史まで歴史や地域に制限を設けず幅広く掲載されています。
記事の構成は巻頭から中世城郭や艦船に関するカラーグラフィック、特集記事、戦争史跡探訪、戦史関連作家や旧軍の従軍経験者へのインタビューなどの記事と続き、巻末に戦争劇画の第一人者である小林原文の戦記漫画が掲載されるというのがパターンです。また、扉絵は戦記物イラストレーターとして著名な小松崎茂のものが通巻30号から使われています。
専門誌でよく指摘されるマンネリ化については、人気テーマの重なる太平洋戦争に関するものや戦国時代もので、同じテーマの特集が組まれたりすることはありますが(硫黄島、戦艦大和、B29と本土爆撃など)、必ず視点を変えることにより切り口を変えることで対処する方針をとっています。また、近号では出典や参考文献を明記してあることも特徴です。
創刊されるにいたる理由には、1987年に出版された歴史のムック本である『織田信長』が予想を上回る売り上げを記録したため、不定期刊行で歴史のムック本を刊行しようと編集部で決まり、このムック本シリーズを『歴史群像シリーズ』と名付けました。
『歴史群像シリーズ』は人気の高い戦国時代を主な題材として採用し、読者から好評を得られ、学習研究社はこれを受けて不定期刊行ではなくれっきとした刊行物として「歴史群像」を創刊するに至りました。創刊当初は出版業界もバブル経済の影響で売り上げが良く、本誌もどんどん売り上げを伸ばしていき、さらには世間に三国志ブームが訪れ、歴史に対する興味が湧き上がり、歴史ブームともいえる現象が手伝ったこともあって出発は上々でした。
同じジャンルの競合誌として、『歴史読本』、『歴史と旅』があり、それらの負けない雑誌をつくるため、学習研究社の強みである図解や絵を用いた視覚的な表現を誌面に活かそうと試み、これが現在の「歴史群像」の特徴であるわかりやすいグラフやイラストへと繋がっています。
当初、「人物・戦い・事件の検証」に重点を置いていましたが、読者より要望の強かった「戦い」を中心に1997年4月から編集方針を大きく転換しました。転換の理由の具体的要因には、平成不況が深刻化し、雑誌離れが顕著となった1990年代後半の社会情勢もありました。そのため、1997年からは隔月刊より負担の少ない季刊となり、また、そうした中で顕著となって現れてきたのは特集の内容によって売り上げ部数が万単位で変動する現象でした。
当時の編集部は売り上げの良かった特集について分析を実施し、ミリタリー関係の特集が好評であると結論し、ムックとして『太平洋戦史シリーズ』の刊行を開始させ、本誌も総合誌の看板は維持したものの、徐々に軍事専門誌としての体裁を強化し、戦史関連の記事を増やして売り上げの回復を図ります。季刊化の際サブタイトルを「戦略・戦術・戦史Magazine」としたのも売り上げ向上策の一環です。このような経営改善効果のため、販売部数のぶれは改善し、2001年には再度隔月刊にすることが出来ました。
書名 | 歴史群像 |
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書名カナ | 歴史群像 |
著者名 | − |
著者名カナ | − |
ジャンル | 歴史雑誌 |
出版社 | 学習研究社 |
ページ数 | − |
サイズ | B5変型 |
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