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シャルル・ボードレールは、19世紀に活躍したフランスの詩人です。彼の作品の特徴として、厭世的でネガティブ、憂鬱や苦悶な雰囲気が漂うものでした。パリに集まる画家や詩人達は美しいパリの街並みや芸術家達を美化した作風で売り出していましたが、ボードレールは近代化しつつあるパリのありのままの姿を、路上のホームレス、孤独な異邦人などを主な題材として作品に登場させました。
彼が貧しさや孤独に関心を示す端緒となったのは、彼の生い立ちに深く関わりがあります。ボードレールは1821年にパリで生まれ、芸術に関心のある父の下で育ちました。6歳の時にその父が亡くなり、母親は軍人と再婚しますが、このことでボードレールは生涯にわたりエディプス・コンプレックスに陥ってしまいます。彼の鬱屈とした感情が、彼の書く詩にも顕著に現れています。
ボードレールの詩人としての名声を確固たるものたらしめたのは、生前の間に刊行された唯一の詩集『悪の華』であることは疑いありません。『悪の華』は近代人の憂鬱と苦悶、退廃へ向かいつつある人間の美と反逆の情熱をうたい、フランスの文学界に変革をもたらしました。19世紀前半のそれまでのフランスでは、ヴィクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル』を代表作とするロマン主義が台頭しており、自然主義やリアリズムが尊重される風潮でした。ボードレールはそんなロマン主義に対して主観的表現により想念の世界を象徴的に表現するという新たな様式を打ち出したのです。
ボードレールの打ち出した新たな様式はたちまちパリの芸術家達に広まり、19世紀後半に台頭した象徴主義の先駆者として名が知られるようになりました。
ボードレールの作品で優れていたのは『悪の華』だけではありません。散文詩を集めた『パリの憂鬱』も文学作品として高い評価を受けています。『悪の華』と『パリの憂鬱』、両作を読んでこそボードレールの詩人としての性格が描き出されるのです。
ボードレールの作品は前述したとおりパリの芸術風潮を一変させ、その後の詩人や作家に多大なる影響を与えています。影響力は時代や国を問わず、現代の作家達、日本の作家達にも伝播され、文学の世界を超えて彼の精神性は引き継がれています。
日本語訳の「ボードレール全集」(全4巻)が1974年に人文書院から発行されており、ボードレールの散文詩に親しむことができます。
書名 | ボードレール全集 |
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書名カナ | ボードレールゼンシュウ |
著者名 | シャルル・ボードレール |
著者名カナ | シャルル・ボードレール |
ジャンル | 全集 |
出版社 | 人文書院 |
ページ数 | 426ページ |
サイズ | 19 x 13.8 x 3.8 cm |
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